パンドラの匣  あらすじ・解説など



太宰治の一番ポップな青春小説、キラキラとあざやかに完全映画化!

2009年、太宰治(1909?1948)は生誕100年。とはいえ、今なお新しい読者を獲得し続けている“現役”の小説家である。今回、特筆すべきは、同録の時代に、昭和の文芸映画よろしくオール・アフレコに挑戦したこと。ナレーションで表現されるひばりの手紙や、耳なじみのない昭和20年代ならではの言い回しのセリフなど、冨永が太宰の原作を生かした部分が、際立つ結果となった。脚本も手がけた冨永監督は「ひばりの自意識過剰な手紙は、今のブロガーのノリツッコミと同じだ」、「死と隣合わせにいながらも、お互いアダ名で呼び合う世間から隔絶した健康道場は、ある意味、ユートピア。学園モノと捉えてよいのでは?」と、現在の感性で鋭く解釈。今読んでも面白い小説を、21世紀ならではの青春映画として甦らせた。今年から来年にかけて、太宰を原作とした映画が立て続けに公開されるものの、若き天才監督冨永昌敬(『パビリオン山椒魚』)が選んだ「パンドラの匣」(46)は、ズバ抜けて異質だ。

(C)2009「パンドラの匣」製作委員会 パンドラの匣(パンドラのはこ) 公式サイト
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映画 『 パンドラの匣(パンドラのはこ) 』 
[2009年日本]

【2009年10月10日公開】[ 上映劇場 ](94分)

監督:冨永昌敬 脚本:冨永昌敬
原作:太宰治『パンドラの匣』(新潮文庫刊)
【キャスト】
染谷将太, 川上未映子, 仲里依紗, 窪塚洋介, ふかわりょう, 小田豊, 杉山彦々, KIKI, 洞口依子, ミッキー・カーチス

死と恋と自分

ふと気がついてみると、もう、昔の僕ではなかった。
新しい男に、生まれ変わったのだ

終戦直後。青年は、恋と友情と未来に悶々としながら、「新しい男」をめざす。
(あらすじ)

日本が太平洋戦争に負けた年、結核療養のため山里の健康道場に入った青年・ひばりは、年齢や境遇も異なるキャラの立った仲間たちに囲まれ、「新しい男」になることを目指す。竹さんとマア坊―生命力に溢れた二人の看護婦さんへの甘酸っぱい気持ちや、結核による突然の仲間の死などなど、日々の心の揺れを、親友宛ての手紙にこまめに書き続ける。しかし、ひばりの「この世に不幸をまき散らしたパンドラの匣の隅に、“希望”の文字が書かれていた小さな石を見つけた」というギリシア神話に通ずるポジティヴな世界観は変らない。そう、「パンドラの匣」は、太宰のサニーサイドなのだ。

( チラシより )


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  1. 佐藤秀の徒然幻視録 — Trackback 2009/10/11

    パンドラの匣

    公式サイト。太宰治原作、冨永昌敬監督、染谷将太、川上未映子、仲里依紗、窪塚洋介、ふかわりょう、小田豊、杉山彦々、KIKI、洞口依子、ミッキー・カーチス。終戦直後、世の中の大…

  2. 小泉寝具 ☆ Cosmic Thing — Trackback 2009/10/14

    パンドラの匣

     日本
     青春&ロマンス&文芸
     監督:冨永昌敬
     出演:染谷将太
         川上未映子
         仲里依紗
         窪塚洋介

    【物語】
     大戦中、体の弱さから自分を余計な者だ…

  3. シネマDVD・映画情報館 — Trackback 2009/10/15

    パンドラの匣

    生誕100年を迎えて相次ぐ映像化に湧く太宰治の小説群。『パビリオン山椒魚』で長編デビューを飾り、独自の作風を見せつけた冨永昌敬監督が選んだのは、あらゆる不幸が世界に蔓延して…

  4. 単館系 — Trackback 2009/11/26

    映画『パンドラの匣
    太宰治原作の映画化。
    当時の青春ってこんな感じなのかなぁ?
    自分にはちょっと合わなかったです。
    結核ってこういう風に治療したんですね・・・

  5. soramove — Trackback 2009/12/02

    「パンドラの匣」気がつけば、新しい男に生まれ変わったのだ

    「パンドラの匣 」★★★
    染谷将太、川上未映子、仲里依紗、窪塚洋介主演
    冨永昌敬監督、94分 、公開日:2009-11-28(名古屋公開)、2009年

                      …

  6. 『映画な日々』 cinema-days — Trackback 2011/04/11

    『パンドラの匣』

    パンドラの匣
    終戦直後、結核療養の為に入所した
    健康道場での出来事を描く。

    【個人評価:★☆ (1.5P)】 (自宅鑑賞)

    原作:太宰治

  7. 『パンドラの匣』’09・日

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