ばかもの  あらすじ・解説など



生きること、愛することの哀しみと歓びを描く、究極のラブストーリー。

原作は、芥川賞作家・絲山秋子の同名小説『ばかもの』(新潮社刊)。映像化に挑んだのは「デスノート」のヒットメイカー、名匠・金子修介監督。どん底まで墜ちる主人公の愚かさを真正面から見据え、絲山作品のもつ原始的とも言える生命力や官能、そして疾走感をも見事に捉え、共感と愛しさを抱かせてしまう。そして最後、一抹の清涼の風を吹かせ得た。監督は「将来、希望を持てるようにしたい、という点で絲山さんと一致した」。その結果、絲山文学と金子監督のエンターテイメント性が見事にコラボレートし、稀にみる傑作が誕生した。撮影は、「蝉しぐれ」から「GOTH」まで、時代劇からポップな作調まで幅広く手掛ける釘宮慎治が担当。19歳から29歳までのヒデを演じるのは、人気絶頂の成宮寛貴(「ドロップ」)。初めて女性を知る戸惑いや悦びに、世の年上女性はほだされずにいられない。対照的に後半の、アルコール依存症になり、堕ちてゆくヒデの演技には鬼気迫るものがある。間違いなく本作は彼の代表作になるだろう。そして、額子を演じるのは、「クワイエットルームにようこそ」など、個性的な作品から人気作品まで幅広い活躍で、女優として飛躍的に成長を遂げている内田有紀。複雑な役を、しなやかに見事に演じ、まさに“実力派女優”という印象を本作で決定的なものにした。舞台は、東京生まれの原作者・絲山氏が5年来、居を構える群馬県・高崎市。風光明媚な田舎とは違う、どっしり現実感のあるちょっと栄えた地方都市。絲山氏によると、額子は「話し方はきついが、情に厚い」という群馬女性をイメージしているという。撮影は、白衣大観音(びゃくえだいかんのん)や達磨市から、額子の新天地・片品へ。吹割(ふきわれ)の滝など、清らかで美しい自然は、いつまでも記憶に残る。

(C)2010「ばかもの」製作委員会  ばかもの 公式サイト
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映画 『 ばかもの 』 
[2010年日本] PG12

【2010年12月18日公開】[ 上映劇場 ](120分)

監督:金子修介  脚本:高橋美幸
原作:絲山秋子 ばかもの
【キャスト】
成宮寛貴 ,内田有紀 ,白石美帆 ,中村ゆり ,浅見れいな ,岡本奈月 ,浅田美代子 ,小林隆 ,池内博之 ,古手川祐子

一生忘れられない恋がある。――
10年に渡って、額子を追い求めた。
――たとえ変わり果てた姿になっていたとしても。
気ままな大学生と、強気な年上の女。
かつての無邪気な恋人たちは、いつしか別れ、
気づけばそれぞれに、
取り返しのつかない喪失の中にいた。
行き場をなくし、
変わり果てた姿で再会した二人の、
むき出しの愛。
(あらすじ)

19歳のヒデは、ぶっきら棒だけど率直な額子と初体験し、のめりこんでいく。突然、額子は一方的にヒデを捨てる。ヒデは呆然としたまま卒業、就職、新たな恋もするが、虚しさだけが募っていく。いつしかアルコールに頼るようになり、墜ちてゆく。一方、額子もその頃、惨い運命の中を懸命に生きていた。そして10年後、2人は再会する。片腕になった額子。その姿にたじろぎながら、惹かれずにいられないヒデ。忘れたくても忘れられなかった2人の10年にわたる「不器用な純愛」。その愛と優しさに、私たちの心は深く静かに震え、涙がこみ上げる。

( チラシより )


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  1. 佐藤秀の徒然幻視録 — Trackback 2010/12/28

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