映画「 春よこい 」の感想


2008年06月03日 試写鑑賞

映画「春よこい」の舞台は佐賀県唐津市呼子。呼子と言えば子供の頃、両親と一緒にいか料理を食べに行って、とても美味しかったことをいまでも覚えています。確か店の名前は河太郎だったような…。もう何十年も昔のことなので店の名は定かではありません。私は呼子には一度しか行ったことがなかったのですが、両親は私が学校に行っている間に二人でこっそり?ちょくちょくと七ツ釜やいか料理やらドライブを楽しんでいたようです(^^; ということで、試写会で鑑賞してから随分と時間が経ってしまったのでかなり映画の記憶が薄らいでしまっておりますが…

印象に残っているポイントをいくつかあげてみると、子供が父親と一緒に過ごした想い出は、やはり子供にとっては宝物(私がいか料理を親と一緒に食べたみたいに(笑))。この映画「春よこい」では、何度もトタン?で作った風車が映し出されます。これは父・修治と息子・ツヨシが一緒に作った風車で、この物語の中でツヨシが父親と過ごした一番想い出に残っている物だと思います。この風車と、風車を見つめるツヨシの映像が、ツヨシの父親への想いを全て描き出しているようにも思えました。
親としても子供との過ごす時間はどんな些細なことでも、いつまで経っても忘れることはないと思います。
あらすじにあるように、ツヨシが交番の掲示板を見るシーンでも父親への思いは描かれているのですが、このシーンと風車を見つめるシーンを有効に使って、父親への想いが描かれていました。

そして母親の芳枝の、夫・修治を信じる心が描かれています。妻としての強さ、母としての強さを工藤夕貴さんが演じられていました。愛の強さはどれだけ相手を信じることができるかということを「春よこい」では語りかけているようにも思えました。

この二人を優しく見守りつつも自分の仕事(任務)を全うしているのが宇崎竜童さん演じる刑事。そしてツヨシが交番の掲示板の写真を見ている姿を記事にしてしまったことで親子を傷つけてしまい、親子の力になる記者を演じる西島秀俊さん、その兄妹の吹石一恵さんです。

というようにそれぞれの役どころだけをみていると良い素材が揃っていると感じましたし、冷たい風が吹く心の中に小さな灯火を感じる作品だと思いました。
ただ映画全体のまとまりが地味ということと、時代が昭和晩年の話ということもあって演出の古臭さ感じ、そこにBGMが多用されていることから、一昔前のテレビドラマのような雰囲気になっているように感じてしまうのがちょっと残念でもあります。
私の三枝健起監督に対する印象はこれまでの作品と舞台挨拶での姿を見てとても生真面目さを感じているのですが、それが、この映画「春よこい」での地味さになってしまっているようにも思えました。
でも私のようなある程度の年代の者にとっては、落ち着いて見れる作品でもあります。
あ、あとひとつ、呼子の美しい場所があまり映画には使われていなかったも残念でした。ちなみに私は三枝健起監督の作品は「MISTY」が一番お気に入りです。

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