映画「 アコークロー 」の感想


2007年07月10日 劇場鑑賞

沖縄を舞台にしたホラー映画「アコークロー」ですが、あまり期待はしてなかったのですが、程よい寒気?を感じることが出来た映画でした。沖縄の美しく癒される風景と裏腹に、古くから伝わるキジムナや、猫の死骸を木にぶらさげる風習、そして霊能者ユタなどを取り入れていれ物語を構成しているところが面白いです。一番興味深かったのはキジムナの話でした。おばあが読む子供向けの絵本で内容もとっても簡単なんですが、この映画で一番興味深かったです。田丸麻紀さん演じる美咲もこのキジムナの話に興味を持ちます。キジムナの話のポイントは人間の裏切りに対する復讐。

物語は本土での辛さから沖縄に移り住んだ浩市の所に、同じように本土での辛さを抱えた美咲が嫁いできます。沖縄では出会えば兄弟ということで浩市は地元の仁成や秀人らと友情を築き楽しく暮らしていたのですが、仁成の元妻・早苗が二人目の子供を流産したことで精神不安定となり離婚をし離れて暮らしているのですが、さびしくて長男・仁太の元に姿を現します。早苗はキジムナと同じように髪を赤く染めいるのですが、長男の髪の毛も赤く染めようとしたのを目撃した仁成は早苗を追い返すのですが、後日、早苗は仁成や浩市、秀人、美咲らがいるところに鎌を持って現れ、惨劇となります。この惨劇は美咲が誤って早苗を殺すことになるのですが、浩市らは早苗を遺棄してしまったことで早苗亡霊を見たり気が変になってしまうのです。この事件を解決に導くのが霊能者ユタです。

コンセプトも良いと思いますし、ホラー苦手でも見れる内容だと思いますし、沖縄の美しさとは逆に隠れ持った不気味さも伝わってきて、見ている時は良く出来ているなと、思いましたが見終えると、どうもスッキリしない所もあります。早苗をキジムナに例えたのは良いのですが、キジムナの話のポイントが裏切りに対する復讐だとした場合、この裏切りという面が弱いため襲い掛かる恐怖レベルも弱くなってしまっているように思えます。キジムナの話の面白みはキジムナによって富を獲た人間の裏切りだと思います。
まあ流産による精神異常で離婚させられ長男とも引き離された早苗の淋しさ、長男という宝は仁成だけのものなってしまった。ということが裏切りと仮定すれば理解はできるのですが、、、
それとCG?VFX?による魔物のようなものは私は無くても良かったと思いました。イントロ部の関係のない人物たちの登場がありますが、これは後で霊能者ユタを登場させるために必要だと思えば気にはなりません。

キジムナの話がシンプルながら面白かった分、このキジムナの例えの部分がもうちょっと面白ければ、良かったかなと思いました。ただ怖がらせるだけの映画でなく、明確なテーマで物語を重視している良いホラーだと思ったので、ちょっと残念でした。

映像面では沖縄の美しさの他に、幻覚に見せるため、何度も同じようなシーンを繰り返すところなど面白いと思いました。
沖縄を舞台にした映画でいつも思うのが、おばあさんがとても素晴らしいと思います。
アコークローの出演者の中でおばあさんが良かったです、そして沖縄のムードとは異なる霊能者ユタを演じたエリカさんのムードも独特でとてもよかったです。

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